一般的にマンションの再生は 改修 と 建替え による手法がありますが、いずれの方法を選択するにしても、住民がそれぞれの方法について十分理解した上で、その方向性を決定しなければどちらも実現の可能性が低くなります。
しかし、区分所有者の年齢やそれぞれの意識、経済的な状況を考えると、建替えによる再生はいかに難しいかがわかります。また、高経年マンションは、建築後に制定された法規制により既存不適格建築物である場合が多く、現行の法規制に適合させて建替えると、現状の規模を維持できないことがありますので、容易に建替えができない場合もあります。
当センターでは、建替えができないからという理由ではなく、もっと前向きに「愛着のある建物を長く使う」という提案をしています。
「100年快適マンションを目指そう」プロジェクトをスタートし、建替えによらず、改修・改良によりマンションを長寿命化、管理組合の運営方法等を含めた快適な居住環境を築100年まで維持していくことを提案してまいります。
「マンション再生計画」=「長期修繕計画」+「再生に向けた改良計画」
改修によるマンションの再生は、一時に全てが完了するわけではありません。建物維持保全のための長期修繕計画と改良計画、資金計画を含めて策定されたものが、マンション再生計画となります。再生箇所によって適当な時期と方法があり、場合によっては費用が多額となるため、それぞれの再生箇所とのバランスも生じ、長い時間が必要となります。(植栽等のリニューアルは5年以上かけて行うものも少なくありません。)
そして、時代の流れに見合う再生の方向性とそれに伴うコストを考え、資金計画を立てることが重要と成ります。